花谷博幸先生の「治療の極意」を受講して今感ずること。

アカデミー日記

常に立ち還る場所を、我々は授けて頂いたのだ。

花谷博幸先生の「治療の極意」セミナーを受講してきました。
うまく文章になるかちょっと解らないのだが。

所謂、「今風の治療セミナー」とは一線を画すのが「治療の極意」セミナーだと感ずる。

「良くなるためには、こんなやり方があるよ。」
「いやいや、こんなやり方もあるよ。」
「もっともっと、こんなやり方まであるよ。」

「今風の治療セミナー」とは、こんな具合だ。

常に新しいやり方を求める。
ある意味、あるステージまでは大事なことなのかもしれないのだが。

「もっといいやり方」だけを求め続けることは、枝葉末節の量を増やしているに過ぎない。
樹というのは、枝葉末節と根幹とが合わさり樹となる。
いや。
それだけでもない。
その枝葉末節と根幹の機能を、さらに統一する何ものかが必要なのだ。

「治療の極意」で学んだことは、「世の中に存在するあらゆる施術の技術を統一する何ものか」を学んだのだ。

私はそう感じる。

 

新しいことを学ぶことは大切なことであるかもしれない。
ただそれだけだと、そこには酸化しかない。
「Aで治らないからB、Bで治らないからC、Cで治らなければD・・・」とやり続ける限り、その根底に流れるものを一生見失うこととなる。
常に新しいものが良いという考え方を、酸化思想と呼ぶ。

新しくなきゃ駄目。
美しくなきゃ駄目。
もっと綺麗にならなきゃ駄目。

これは酸化思想。
酸化思想では、Aは古きものとされてしまうが、それは本当か?

 

技術だけを見れば、それは物質であり、常に酸化する。
新しい次の技、もっと新しい次の技という具合に「技」を求めることは一見良さげだが、それは酸化思想に毒されているのだ。

花谷先生が伝えてくれたものは、身体に携わる仕事をする者の多くが立ち返らねばならぬことだ。
ひょっとすると、「これくらい当たり前にできないと話にならないよね」という大前提となる、「超土台」なのかもしれない。
その「これくらい当たり前にできないと話にならないよね」が、全くできていないことに、気づかせて頂いたのだ。

 

昨日の教えも、当然、自己で探究しない限り既に酸化していくことになる。
むしろまだ酸化すらさせてもらえないところにいるように感じる。
もしかすると、それこそ世阿弥の時代、もっと言えば古代のヒポクラテスの時代には、「一体化」も当たり前な話だったのかもしれない。
自然現象や霊的なものまで病の原因として治療の対象とされていた古代には、「一体化」など言われるまでもない、至極当然なことだったのかもしれないのだ。
もしそうだとすれば、我々現代人がそれを忘れているだけ。
目に見えないものを解りづらさ故に排除し、目に見える安易な「やり方」でどうにかしようと考えているだけなのだ。
花谷先生の下で勉強している我々にとっては、「一体化」という言葉自体は聞きなれている。
ただ、それをどこまで当たり前に為されているかを問われれば?
私個人は、まだまだ厳しい現実にある。

 

「押す」という行為をここまで細分化できるのかと、ただただ驚いた。
「止」と「離」も一体化あってのことであり、故に患者さんとの共振が起こるのだ。
患者さんの身体に一方的に技術を行使するのではなく、患者さんの身体と一体化する。
その一体化なくして技術でどうこうしようというのは、「今風な施術家」のやることなのだと感じる。
極意に立ち会えた私たちは、「今風」からの脱却ができる。
その術を得た。
また、今まで得て来たものを最大活用できるための「超土台」をご指導頂いたのだ。
言うなれば「還元」であり、常に立ち返る(還る)場所を花谷先生から我々は授けて頂いたのだ。

 

枝葉末節と根幹の機能を、さらに統一する何ものかを見せて頂いている。
今で十分にお腹一杯だが、あと2回もある奥深さ。
底知れぬ可能性を感ずる。

 

お前の知らぬものに到達するために、お前の知らぬ道を行かねばならぬ 十字架の聖ヨハネ

まさに今がそれである。

 

P.S.
リアル受講できたことで、上原先生、菊地先生にもご指導頂きました。
上原先生からは、引きと押しの違いを解りやすく実演して頂き、体感もさせて頂きました。
また一緒に受講できた宮内先生とも同じ場を共有できたことで親睦が深まったように感じております。
今後とも宜しくお願い致します。

懇親会では花谷先生にご馳走して頂き、最高の時間を過ごすことができました。
いつもご馳走様です。
あんなにたくさん飲んだのに、二日酔いは最小限で頭痛もありませんでした。
菊地先生がウーロン茶を出してくれていたので完全にそれで救われました。
やっぱりチェイサーって大切ですね。

治療院に寄って帰るつもりが、朝まで治療院で寝てしまった。
朝方、奥さんからの治療院への電話で目が覚め、ドタバタでした。
電話なかったら、酒臭いまま治療に入るところでした…
「極意」どころではないスタートを切るところでした。
ギリギリセーーフ。

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toru-imizu

関節エステプロフェッショナルアカデミー代表の射水徹です。

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