関節エステとは、動きの「軽さ」と「しなやかさ」を生み出すために体系化された、治療現場で使われている手技です。
「動きの軽さ」を生み出すとは、「施術した部位の動きが楽になる」ということです。
「動きのしなやかさ」を生み出すとは、「施術した部位と連関する部分の動きまで楽になる」ということです。
関節エステの最大の特徴は、短時間で身体の変化を体感して頂ける点です。
皆様がすでに習得されているトリートメントを行う前に、関節エステの手技を加えることで、より確実にお客様に変化を体感して頂けます。
法規上、「治ります」という表現はできませんが、学んで頂くことは治療院で使われている関節アプローチ手技ばかりです。
修得していくことで、「身体の痛みにも効くエステ」としてお客様に喜んで頂けます。
関節エステは、カイロプラクティックで使われている「動きの検査法を応用した手技」が多分に含まれます。
カイロプラクティックというと、バキバキするイメージばかりが先行しますが、それは間違いです。
実際には、ソフトで繊細なタッチを必要とするものです。
「関節エステ」で行う手技に、力任せなものはひとつもありません。
「関節エステ」開発の経緯は、「関節の矯正ができない」ことからでした。
私の治療家人生のスタートは、カイロプラクティック(以下、カイロ)から始まりました。
【サンフランシスコにあるカイロプラクティック大学Life Chiropractic College Westにて、人体解剖実習を経験した時の写真です。】
22歳の時、2年制のカイロ学校に通い始めたことが、スタートです。
私はカイロの「ボキボキッ」という矯正が上手くできない学生でした。
周囲が、「鳴らせるよ」と、得意げに矯正しているのを見て、悔しかったことを今でも覚えています。
もともと私は、器用な方ではありません。
今でこそ矯正の手技を当たり前にしておりますが、当時はできないことがコンプレックスだったのです。
カイロの基本中の基本に、動的触診(モーション・パルペーション)という検査法があります。
「どこの関節に動きの制限があるか」を確認するための手技(検査法)で、とてもソフトなタッチで行います。
そもそも、カイロの矯正は「モーション・パルペーションの延長にある」という考え方です。
モーション・パルペーションで関節の制限を見つけ、その位置からほんの1ミリ先まで動かすのが、「ボキボキッ」という矯正なのです。
私は当時、まったくボキボキができなかったので、モーション・パルペーションの延長を治療にしていました。
わかりやすく言うと、動きの制限を見つけてから「ボキッ」ではなく、「ジワーッ」と動かす治療をしていたのです。
いわゆる「モービリゼーション」と言われることです。
「ジワジワッ」と、関節の制限を取り除いていくイメージです。
意外にも患者さんから、「気持ちが良い」「身体が軽くなる」と好評だったのです。
「ジワーッ」と動かすモーション・パルペーションを応用したものが、「関節エステ」の原型です。
私が不器用ゆえに、「矯正ができなかったお蔭で生まれた産物」なのです。